皆さんは「怪人アンサー」をご存じだろうか?「怪人アンサー」とは、どんな質問にも答えてくれる妖怪のことで、携帯電話を用いた簡単な儀式で呼び出すことができる。
まず、10人が円形に並ぶ。そして、1番目の人が携帯電話で隣の2番目の人に電話をかけ、2番目の人は3番目へ、3番目の人は4番目へ‥‥これを繰り返し10番目の人はまた1番目の人に電話をかける。この時、全員が一斉に隣の人に電話をかけるため、全ての携帯電話が通話中になるはずである。しかし、電話は「怪人アンサー」へと繋がり、ここで質問をすることができるのだ。
「アンサー」は10人中9人の質問にはどんなものでも答えてくれるのだが、1人だけには逆に質問を投げかけてくるという。その質問はとても難しく、例えば「西暦12万8千25年の9月1日は何曜日でしょう?」といったように、とても答えられないものである。そして、この「アンサー」からの質問に答えられなかったり、間違えてしまったりした場合、携帯電話の画面から手が出てきてその人の体の一部分を奪い去ってしまうという。
実は、「怪人アンサー」の正体は頭部だけで産まれてきた奇形児で、そうやって体のパーツを集めることにより、完全な人間になろうとしているのだ。
都市伝説の解説
サイトへ投稿され広まった
2002年の8月10日前後に、この「怪人アンサー」の話は多くの「都市伝説」を扱うサイトへ投稿され、瞬く間にインターネット上でとても大きな話題となり、最終的にはテレビ番組で放送されるまでに至りました。
一人の人間が作り出した都市伝説
しかしその後、この「怪人アンサー」という妖怪は、一人の人間によって作り出されたものであることが発覚します。どうやらその人物は、インターネットにおける「都市伝説」の流布の仕方について調べたかったようで、世間はまんまと情報に踊らされていたのでした。インターネットの便利さの裏側に潜む恐ろしさについて、改めて考えさせられる結果となったのです。