10 :ななしのいるせいかつ[]:2009/06/16(火) 11:16:09
おれが当直だった夜に、急患でおれは叩き起こされた。
急変とかで、まあよくあることだ。
処置室に行くとちょうど患者が救急車で病院に着くときだった。
救急車からストレッチャーで下ろされたのは、真っ黒に焦げた死体(にみえた)
全然動く気配もない。もう時間の問題だ。
「すごいですよ。一応心停止してません。まあ、もうだめでしょうけど」
と救急隊員は言った。
医師も
「あー、こりゃすごいね」と言って治療をする気もなさそうだ。
「ひどい・・・・」看護婦も目が怯えていた。
俺は一応検査をするための準備にかかった。
機器を用意している部屋に入って準備をしていたら、その黒こげの患者が運ばれてきた。
おれは腕に検査の為に針を刺すのでその患者の血管をさがしたが
表面が黒こげでどこに血管があるか分からなかった。
「あー、これ、メチャクチャでどこだか分かんないよ」と俺は言った。
皮膚のまともなとこを探そうと腕をつかんだとき、その黒こげ患者が言った
「・・・そんなに私、ひどいんですか・・・・」
「あ、あ」
俺は声にならなかった。ずっと意識はあったんだ。
今までの俺達の会話を聞いていたんだ。