国民的アニメ「サザエさん」の最終回をご紹介しよう。
ある日、カツオ君が商店街の福引で一等の「ハワイ旅行」を引き当てる。この幸運に沸き立つ磯野一家は、さっそくハワイへと旅立つことになる。ところが、行く途中に一家を乗せた飛行機が海に墜落してしまい、サザエさんは貝のサザエに、波平は海の波に、フネは船に、ワカメは若布に、マスオさんとカツオ君とタラちゃんは、それぞれ魚のマス、カツオ、タラといったように、全員が名前の指し示すものへと変化してしまい、完結となるのだ。
数多く存在する「サザエさんの最終回」の都市伝説の中でも、このハワイ旅行の話が最もメジャーであるとされています。他にも、磯野家の全員に何らかの問題が起こって一家が崩壊したり、宅配便で玉手箱が届き、それを開けて全員が歳をとったりと、様々な「最終回」の噂が存在しますが、全てに共通して言えることは「不幸」な結末であるということです。幸せな家庭を描いたアニメだからこそ、最後にはとんでもない不幸が待ち受けているかもしれないという期待から、このような多くの「不幸な最終回」が生み出されたのではないでしょうか。
しかし、実際には最終回は存在しないとされており、テレビアニメにおいても最終回が放送される気配は一切感じられません。
ちなみに、「サザエさん」が放送される日曜の夕方は、週末が終りに近づく時間帯であり、「サザエさん」を見ているうちに、翌日から会社や学校に通わなくてはいけないという思いが生じやすく、憂鬱になる人が多いとされることから、このことを「サザエさん症候群」と呼ぶそうです。そして、一週間の中で最も自殺をする人が増えるのは、この「サザエさん」の放送直後なのです。